つみたてNISAを始めたくても始められない方へ(基礎編1)。 少額で始めてみる。
「つみたて」NISA。
年間40万円の投資限度額範囲内で、20年間非課税で運用できる制度です。
2018年から始まり、口座開設数は2022年6月末時点で434万口座に達しています。
制度が始まった当初はあまり知られてませんでしたが、私の周りでも最近は投資未経験の方が「つみたてNISA」を口にすることも増えてきました。
しかし、「つみたてNISA」という名前は知っていても、始めるとなるとまた別です。
一歩を踏み出せない多くの方が、こうおっしゃります。
人によっては分からないまま時間が経ってしまい、そのまま投資を諦めてしまう。
それは勿体ないです。
そこで、同じ悩みを抱えている方に向けて、一歩前に進む方法をご紹介します。
分からない、面倒くさいは普通のこと。
始められない方の悩みは、まだまだあります。
こうした悩みは、投資を(始めたくても)始められない方にとっては一般的なものです。
事実、QUICKが2022年に行った、「資産形成・資産運用の必要性を感じているのに、金融商品を保有しない理由」を調べた調査を見ると、こうした悩みが普通であることがよく分かります。
多くの悩みに共通する、「損をしたくない」心理。
それでは、これらの悩みを抱えている方が「第一歩」を踏み出すには、どうすればよいのでしょうか?
そのカギは、先ほどの調査結果の第2位にあります。
つまり、「損をしそうだ(過去に損をした)から」という理由です。
この「損への恐れ」という心理が、始められないその他の理由にも共通していることが伺えます。
始められない理由:「どうやって始めたらよいのか分からない。」
その心理: 「間違った所で買って失敗したくない。」
始められない理由:「まとまった資金がない。」
その心理: 「なけなしの資金を損で失いたくない。」
始められない理由:「商品に関する知識がないから。」
その心理:「変な投資商品を選んで損をしたくない。」
つまり、多くの始められない理由の根底に多かれ少なかれ「損をしたくない」という心理があるはずです。
ですから、これに対処しつつ、始めの一歩を踏み出すコツは、「損をしたくない心理を乗り越える方法で始める」ことだと言えます。
そこで、まずは少額で一つ買ってみる。
では、具体的にどうやって損をしたくない心理を乗り越えればよいのでしょうか。
その答えは簡単です。
少額から始めればよいのです。
まずは、どの銘柄でもよいので、最低購入金額の月1万円から買ってみましょう。
「どの銘柄でもよいので」というのはいささか乱暴に聞こえるかもしれません。
しかし、最低金額の投資であれば、例え商品選びを間違っても、その損失は最小限に抑えることができます。
月1万円のつみたてなら、年間の累計で12万円。
例えば、この時点で買付時から3%値下がりしても、損失は3,600円です。
この程度の損失なら許容できるのではないでしょうか。
もし耐えられる、と思えれば、次にもう少し積立額を増やしてみるなど、試行錯誤を繰り返してみる。
このようなことを繰り返すことで、「自分が思っていたよりも、そんなに価格変動リスクは怖くない。」と思えればしめたものです。
もちろん、そこで味をしめて、自分が耐えられる以上の損失を被りかねないほど投資額を増やすべきではありません。
しかし、つみたてNISAの投資額は年間40万円に限られているため、限度枠を最大限利用したとしても、大打撃を被るような損失にはならないはずです。
長続きの秘訣は、日々の値動きはなるべく見ないこと。
どうでしょう。 少額なら始められそうでしょうか。
もし、始められそう、と思ったらこちらの(基礎編2)で具体的な始め方もご覧の上、実践してみましょう。
(2022年12月1日アップ予定)
最後に、始める上での注意点があります。
それは、日々の値動きを見ないことです。
損失を恐れる方ほど、短期的な値動きに一喜一憂してしまいがちですが、つみたてNISAは長期用の投資制度ですので、1日や1週間の値動きは、ほぼ意味がないものと考えた方が健全です。
それでも、値動きがどうしても気になって仕方がない、不安で眠れないほどだという方(実際にこのような方もいらっしゃいます)は、投資を一時中断するのもよいと思います。
いくら始める方がよいとは言え、耐えられないリスクに無理して耐える必要は全くありません。 少なく、のんびり、焦らず始めてみるのが一番です。
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